こんにちは!EventHubの勝田です。
イベントマーケティングにおいて、メール配信は欠かすことができません。 イベント開催前のリマインド、開催後のアンケート、次回イベントの告知など、参加者とのエンゲージメントを高める重要な役割を担っています。 適切なタイミングでメールを送ることで、参加者の関心を継続的に高めることができます。
EventHubが扱うメール
EventHubでは、大きく分けて2種類のメールを扱っています。
参加者のアクションをトリガーに配信するメール
イベント申込み完了時などの特定のアクションに紐づいて自動で送信されるメールです。主催者が自由に文面、送信対象、送信タイミングを制御できるメール
主催者が柔軟にメールの内容や送信先、タイミングを設定できる自由度の高いメールです。
今回は、2つ目の主催者制御メール(以降、リマインドメールと呼びます)について解説していきます。
リマインドメールの特徴
リマインドメールでは、主催者が自由にメールの文面を編集でき、送信対象や送信タイミングを細かく制御できます。(HTML形式でリッチなデザインを施すことも可能です。)
この自由度の高さによって、以下のようなユースケースが可能になります。
- 参加者を属性(会社、役職など)別に分けて、それぞれに合わせた文章やタイミングでメールを送る
- イベント前と当日で異なるメールを送る
- アンケート実施時にメールを送る
- 次回イベントの告知メールを送る
メール文面は、参加者ごとの氏名やその他属性情報でカスタマイズすることもできます。
実現方法
EventHubはメール配信基盤としてSendGridを利用しています。 SendGridは、メール配信だけでなく、送信メールのイベント(開封、クリックなど)をWebhookを通してPOSTする機能を提供しています。 EventHubではこれらの機能を活用し、配信と配信状況の可視化を実現しています。
配信状況の可視化
配信状況の可視化には、SendGridのEvent Webhookを使用しています。
Event Webhookとは、SendGrid経由でメールを送信した際に発生するイベント(バウンス、到達、開封、クリックなど)を、指定したURLにPOSTする機能です。
SendGrid の Event Webhook は、SendGrid経由でメールを送信する際に発生するイベントを、指定したURLにPOSTすることができます。 このデータの用途は、配信停止アドレスの削除、迷惑メール報告への対応、エンゲージできなかった受信アドレスの判定、バウンスされたメールアドレスの特定、メールプログラムの高度な分析などです。
https://sendgrid.kke.co.jp/docs/API_Reference/Webhooks/event.html
EventHubでは、以下のようにEvent Webhookを活用しています。
- Event WebhookからPOSTされたイベントデータ(メール開封、クリックなど)をAWS API GatewayでJSON形式で受け取ります。
- API GatewayがAWS Lambdaを呼び出し、イベントデータを渡します。
- Lambdaから、EventHubのAPIにイベントデータを送信します。
- EventHubのAPIでは、受け取ったイベントデータをもとに送信対象の配信ステータスを更新します。
- 管理画面上で、メールごとの送信対象別の配信ステータス(バウンス、到達、開封済/未開封)を確認できます。
配信ステータスのモニタリングを行うことで、以下のようなメールマーケティングの効果測定が可能になります。
- 開封済み率を測定し、メール文面や送信タイミングの改善ポイントを特定する
- 一定期間が経過した後の未開封者に対してリマインドメールを送るなどのフォローアップを行う
このように、配信状況可視化によって、PDCAサイクルを回しながらメール施策を最適化していくことが可能となります。
取りこぼし対策
Webhookによる各ユーザーへの配信ステータス更新が失敗する可能性に備え、メール配信ステータスが更新されていないユーザーを特定し、バッチ処理で強制的に更新を行うリカバリーメカニズムを導入しています。これにより、実際にメールが届いているにもかかわらず、不達とされてしまうケースを防ぎ、主催者が各ユーザーの配信ステータス情報を正確に把握できるようにしています。
まとめ
本稿では、EventHubにおけるリマインドメール機能の概要と、SendGridを活用した配信状況可視化の仕組みについて解説しました。 メール送信時の本文のカスタマイズ(置換タグの利用、カスタムオブジェクト)などの紹介もしたいのですが、次回の機会とします。 今後、メールマーケティングをより効果的に実施できるよう、機能拡張を続けていく予定です。
最後に
テックブログ以外にも会社全体の雰囲気を知るためのブログやXもありますので、もし興味を持っていただけたらそちらも是非見てみてください!
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